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UPDATE:2017.4.18

Wavesがイースターセール中

おはようございます。

ちょっと遅れてしまいましたが、Wavesがイースターセールをしてるので今日はそれについて書いてみます。

 
各社割と小粒なイースターセールかなーと思っていたんですが、Wavesがなかなかの割引率のセールをしています。

ラインナップもGoldが$199を始め、あまりWaves派ではない私も「これは外せないな~」というものがしっかりラインナップされてます。
折角のセールなので、私の愛用中のWavesプラグインの所感と今回の値段を紹介してみます!

 
Gold Bundle($199)

言わずと知れたコスパ大賞!よくセールの対象になるのでタイミングを待つ事も多いバンドルですが、$200を切るのであれば個人的にはGOかなと思ってます。

C1 Comp、DeEsser、Q10(イコライザ)といった最低限仕事をこなしてくれる使いやすいツール一式に加え、L1 MaximizerやMV2等のあると助かるダイナミクス管理、評価の高いRenaissance CompressorやH-Comp。低音増強のMaxxBassや、ステレオ感をコントロールするDoublerやS1 Stereo Imager。リバーブにRenaissance ReverbとTrueVerb、さらにはアンプシミュレーターGTR3と、買っておけばとりあえず一通りのプラグインが揃ってしまいます。改めて考えるとこの揃い方で$199って凄いですね…。
DAW付属のプラグインだとなんかやりたい事出来ないなあ。でも何から買えばいいのか分からない…って人はまずここから。

我々プロのエンジニアでも使用頻度の高いプラグインが揃っているので、「共通言語」を知るという意味でも非常にオススメです。

 
Vocal Rider($69)

オケはキッチリと海苔波形にできた!あとはヴォーカルを乗せるだけ!コンプでバッチリ潰して最高の音圧にしてやるぜ!…とは思うんですけど、ヴォーカルってダイナミクスレンジ大きくて、一音一音ごとに本当に音量がバラつくんですよね。それを強引にコンプで平坦にするとパッツパツの音になってしまい、結果的にミックスそのものが台無しになってしまうことも。

ベテランのエンジニアの方がこれホントにやるんですけど、一音一音にボリュームオートメーションを書いて、コンプよりも前の段階で音をキッチリ慣らしちゃうテクニックがあるんです。コンプと違ってパツパツ感は一切出ないですし、その後のコンプも乗りがよくなります。とはいえ、あれをやるのは本当に手間と時間が掛かります…。

そう、そのとんでもなく面倒な作業を代わりにやってくれるプラグインがVocal Riderです。さすがにあの職人芸には敵いません(目立たせたい言葉だけすこーし過剰に上げたりするんですよね)が、コンプのみに頼らずボリュームを平坦にしてくれます。補正範囲や補正基準も設定できるので、「ダブリングトラックが入ってきた時に波形が飛び出るのを防ぎたい」といった使い方も可能です(私の場合それがメイン)。

ちなみに、オケをサイドチェインで入力してヴォーカルとオケを良い感じのバランスにする、って機能もあるんですけど、これはあんまり評判が良くないようです。

もう少し安くなるまで待ってもいいかもしれませんが、あるとかなり便利です。オススメ。

 
Infected Mushroom Pusher($29)

比較的新しいプラグインです。ウルトラローの付加、ローミッドやハイの補正、ステレオイメージャー、クリッパーに加え、「Magic」というWavesお得意のワンノブ機能が付いてます。

Magicって何だよ!!!と思って改めて調べてみたんですが、”Excite and boost the dynamics of all frequencies at once. Good to use on drum groups or full mixes”とのことです。単純に音をプッシュ(名前の通りですね)してくれるので、シンセベース等にも悪くないです。
個人的に一番面白い機能は、ローエンドの帯域選択をキーに合わせられるって部分。EDM系ならやっぱり便利ですし、メタル系でもベースの増強に硬いローエンドを付加できます。

音がモダンなので、マスタリング時にもオススメ。個人的には多用はしてませんが、時々あると痒いところに手が届いてくれる良いプラグインです。

 
Kramer PIE Compressor($29)

“待”ってたぜェ!!この”瞬間(とき)”をよォ!!(画像略)

HR/HM界隈では本来のバスコンプとしてではなく、その強烈な汚し/歪みに目をつけてドラムのオーバーヘッドやルーム、あるいはパラレルコンプとしての使い方が多いプラグインです。

トップエンドが非常に滑らかなので、硬い音で録れてしまった素材を汚すのにもいいかもしれません。

万能タイプとは言いづらいですが、欲しかったんですよね、このコンプ。これからガンガン使います。

 
Aphex Vintage Aural Exciter($59)

昔エキサイタが必要な時にたまたまセールしていたので買ったプラグインなんですが、その名の通りかなりヴィンテージ感のあるエキサイタです。オールドスタイルのロックでわざとらしいエキサイタを使いたい時にはまず間違いないと思うんですが、モダンミュージックには正直不向きかも…。値段ももう少し下がる時がある印象です。

 
L3 Multimaximizer($49)

うーん、あくまで個人的な感想なんですが、各トラックへのマキシマイザならL1の方が優れているし、トータルのマキシマイザとしては音像感が崩れる印象が強くてあまり使いたくない、という感じです。バスコンプ代わりとしてはL2がよく使われているので、それも考えると…うーん。うーんって感じです。うーん。

 
L3-16 Multimaximizer($149)

上記同様です。うーん…。

 
CLA Vocals($29)

結構便利です!Bass/Treble/Compressのボーカルにスッとハマる感じ、Reverb/Delayの気持ち良さとボーカルへの最適化っぷり、Pitchのセンター成分を殺さない絶妙な広がり具合。ボーカル周りのプラグインが揃っていなければ、しばらくこれで繋ぐのも、あるいはメインウェポンとしても十二分に使える音です。
どれを取っても非常にいい音ですが、コンプの張り付き感、ショートディレイの絶妙な音はなかなか他にありません。

唯一本当に残念なのが、ツマミを上げ切ってもWet100%にできないこと…。センドでの使い方は想定されていないんでしょう。リバーブ/モジュレーション管理を一括のバスにまとめてしょっちゅういじりまわすスタイルなので、最近は2軍ベンチを温める存在になってしまっています…。

でもホントに音はいいです!(インサートでよければ)オススメ!

 
Renaissance Bass($29)

Wavesプラグインで唯一必ず使う存在かもしれません。低音増強プラグインなんですが、ベースの質感をグッと整えるのにも、オリジナルの楽器では鳴っていないアコギの低音を作り出すのにも、オールマイティに、タイトに、何より簡単に低音を作り出してくれます。

音階をキチンと出すのに秀でているように感じるので、打楽器ではなく音階のある楽器をメインに使っています。

何年か前にBlack Fridayで配られたこともあるプラグインですが、$29なら間違いなく買いです!

 
重ねてになりますが、今回のセールなかなか割引率がいいです。欲しいプラグインのあった方、思い切って購入してみては?